3日目、ラヴェンナ観光のあとは、サンマリノ共和国へ向かいます。イタリアに囲まれながらも独立を守り続ける“世界最古の共和国”サンマリノ。国土は世田谷区と同じくらい。山上の旧市街には中世の城壁と3つの塔がそびえています。建国は301年にまで遡ると伝えられ、いまも半年ごとに元首が交代する独自の共和制を続けている小さな国です。

サンマリノ旧市街への入口となるのが、14世紀に造られた聖フランチェスコ門。かつては城塞都市を守る要塞の一部でしたが、今は観光客が最初にくぐる“玄関口”です。石造りのアーチを抜けると、中世の趣がそのまま残る石畳の坂道が広がります。
門のすぐ近くのレストラン(上の写真)でランチをとったあと、街歩きがスタートです。少し雲行きが怪しくなってきました。




旧市街の中心にあるのがリベルタ広場。正面にはサンマリノの政治の中枢である政庁舎がそびえ、中央には独立と自由を象徴する女神像が立っています。観光客で賑わう広場ですが、ここは今も共和国の政治儀式が行われる場所でもあります。
リベルタ広場にやってきたとき、ちょうど大粒の雨が降り出し、私たちは急きょ政庁舎の軒先で雨宿りをしていました。中に入ることはできませんでしたが、写真を撮っても良いとのことで、覗いてみると、青い羽根飾りのついたヘルメットを被った衛兵たちが整然と並んでいました。通常なら広場で行われる儀仗兵の交代式を屋内で行う準備をしていたのかもしれません。
雨がますます強くなってきました。雨の中、傘をさして観光案内所に行き、希望者はパスポートに記念スタンプを押してもらいます(有料)。
その後は自由行動となり、一人参加の3人組で、第一の塔に行ってみることにしました。このとき、激しく降っていた雨は止んでいました。
先ほど来たときはたくさんの人がいたサンマリノ大聖堂ですが、雨の後は人がまだらです。
左奥に見えるのが第一の塔・グアイタです。入口でチケットを購入しようとしたところ、あと10分待てば料金が割引(5ユーロ)になるということで、16時ジャストに入場。
第一の塔に入ってみると、石造りの胸壁の上を歩けるようになっていました。胸壁の上を歩いていた人の姿がふと目に留まります。ベージュのパンツは石の壁と同じ色合いで、青いシャツは空の色と重なります。まるで要塞と空をつなぐ一部のように溶け込み、この小さな情景がサンマリノの風景にぴったりとはまっていました。
さて、わたしたちは塔の上まで登ってみます。
まだ途中です。さらに上に進みます。
ようやく一番上まで来ました。ここから峰の上に立つ第二の塔・チェスタがよく見えます。チェスタは三つの塔の中で最も高い場所に位置します。
少し拡大してみます。その右奥に小さく姿を見せているのは第三の塔・モンターレ(と思われます)。
景色に見とれていたら、また雨が降ってきました。
雨が降るなか、ひとりで第二の塔を目指すことにしました。石畳は濡れて滑りやすく、足元に気を配りながらゆっくり進みます。霧がかった森の奥に浮かび上がる塔の姿は幻想的な雰囲気すらあります。
第二の塔へ向かう道の途中、崖の上に立つ第一の塔を振り返って撮りました。空には重い雲が垂れこめ、雨に濡れた石壁は力強く見えます。晴れの日なら青空とともに映えるのでしょうね。
第二の塔の前まで来ました。ここから来た道を帰ります。

観光案内所で再集合となっていたので、下のほうまで降りてきました。そこで、一緒に第一の塔に行った二人と合流。
サンマリノの国旗がなびいているところが観光案内所です。その前に人がいるでしょう。バールで何を食べようか相談しているところのようです。わたしたちもそこで、簡単に夕食をとりました。
一旦ホテルにチェックインし、そのあと夜の街を少し散歩することにします。
夜の7時過ぎ。西の空がやわらかなピンクと紫に染まり、丘の下の街並みを包み込んでいました。まだ昼の名残を感じさせつつも、少しずつ一日の終わりが近づいているような空の色です。
やがて太陽が完全に沈むと、空は群青へと変わり、燃えるような赤とオレンジが最後の輝きを放ち、城壁のシルエットと灯りが浮かび上がります。
すっかり夜の雰囲気に。
夜の塔はピンク色でライトアップされていました。サンマリノでは10月の乳がん啓発月間(Ottobre Rosa)に三塔がピンクになるらしいので、その前倒し?それとも単なる演出色だったのかもしれません。
翌朝、朝食前にも散歩しました。空気が澄んでいて、とても気持ちよいです。
ちょうど日の出の時間だったので、東の地平線に燃えるような赤い火がともりました。が、太陽は一瞬だけ姿を見せて、低い雲の帯にすぐ隠れてしまいました。
朝食のあとは、名残惜しくもサンマリノを後にします。
4日目。これからアッシジに向かいます。アッシジはウンブリアの丘に築かれた“聖フランチェスコの町”。石の家並みとオリーブ畑、世界遺産の大聖堂が象徴です。
先に農場レストランでランチをとります。
レストランから撮った写真。オリーブ畑の向こうに、石の町アッシジが積み木のように重なっていました。斜面に沿って続く白いアーチはサン・フランチェスコ大聖堂の修道院。丘の上にはロッカ・マッジョーレ(大城塞)。
美味しいハムとチーズ、ワインをいただいたあとは、城門をくぐって、石畳の旧市街へ。
通ってきた道を振り返ったところ。
サンタ・キアラ聖堂の前にある広場に回転木馬。石の町が少しだけ遊園地の顔に。
大聖堂へ続く道から一歩外れると、石造りの横道がありました。アーチの下を抜ける階段に差し込む光と影のコントラストが目を惹きます。
15分ほど歩くと鐘楼が見えてきました。
サン・フランチェスコ大聖堂。手前は、戦いから失意のうちに引き返す若きフランチェスコのブロンズ像。
聖堂の中は写真撮影不可、帽子をとって入場します。
上堂は青い天井と光に満ち、壁一面のフレスコ画が聖フランチェスコの物語を静かに語っていました。下堂は天井が低く、石が近い。半暗がりに礼拝の灯が揺れて、足音も小さくなります。奥の地下には聖フランチェスコの墓所があります。

自由にホテルに行って良いということで、通ってきた道沿いのお店でお土産を買ったりしながらホテルに向かいます。
ここから、階段を下っていきます。
住宅街まで下りてきました。
お土産屋さんもあります。
泊まったホテル。坂の途中なので、入口から入るとホテルの3階になっています。
右側がホテル。朝に撮った写真です。
1階の朝食会場の扉の外にいた子たち。こちらを向いてくれている黒猫ちゃんの後ろにもかわいい子がいます。
<つづく>
バスに乗り込み、これから