今冬の豪雪のニュースを見ているうちに、雪を見たくなり、1月末に『女性限定ひとり旅「SL冬の湿原号」と「流氷クルーズ」3日間』というツアーに申し込みをしました。ひとり旅ツアーに参加するのは初めてです。
冬の北海道ということで、来ていく服装に悩み、ダウンコートとスノーブーツを新しく買いました。先月アウトレットに行ったときにコロンビアの店員さんが保温性に優れていて滑りにくいとおすすめしてくれたブーツは、靴の中が金色のドットのような素材になっています。この靴のおかげで旅行中は足元が暖かく、雪に滑ることなく過ごせました。タウンユースできそうなデザインなので、来年はバリバリ履くつもりです。
今回のツアーのざっくり工程を地図に入れてみました。数字が書いてあるところがツアーの見どころスポットです。
3/3(金)
羽田空港に集合し、そこからJALで帯広空港に向かいます。11:20発の飛行機は空いていて、3人席にわたし一人だけ。こんなことなら、機内で昼食を取っても良かったかなと思いました。満員席を想定して機内の食事はあきらめ、搭乗する前にゲート近くでかなり早めの昼食を取りました。お蕎麦は美味しかったですが夕食までお腹が持つかしら、と。
約1時間半のフライトで、空港に到着。北海道は遠いイメージがありますが、あっという間ですね。
空港にはすでにツアー用のバスが待機していました。割り振られた席にそれぞれ座り、いよいよツアー開始です。参加者は11名、それに添乗員さん、地元のバスガイドさん+運転手さん。
バスの車窓から見える景色は白一色!あぁ、これを見たかったのです。
ここから、ジュエリーアイスで有名な大津海岸に向かいます。
ジュエリーアイスとは十勝川の氷が海岸に打ち上げられた塊のことで、透明度が高く、光を浴びると宝石のように輝いて見えることからこの名で呼ばれているのだそうです。それらしいものを写真に撮ってみたものの、この日は天気が良かったからか溶けている?下記サイトに載っている写真を見ると、名前に負けない美しいものが見れる日もあるようです。
豊頃町の新絶景/ジュエリーアイス
皆で探しているけれど、なかなか見つからず。
次は十勝牧場の入口にある白樺並木を見に行きます。絶景スポットにバスで連れていってもらうというのはツアーの良いところですね。普段ならここはタクシーなんですが、北海道でタクシーを使うと料金がかかりそうです。
十勝牧場白樺並木|観光スポット|【公式】北海道の観光・旅行情報サイト HOKKAIDO LOVE!
この並木道は1.3kmもあるそうです。他の季節も美しいのでしょうね。
初日はここまで。このあとはホテルにチェックインし、自由に過ごします。アサインされた部屋はツインで広々しています。わたしは混まないうちにと、すぐさま大浴場へ行き、さっぱりして夕食までのんびりすることに。
★【公式】森のスパリゾート 北海道ホテル|十勝・帯広市のフルサービスホテル
夕食は全員揃ってフレンチをいただきます。ツアー参加者用の宴会室には大きいテーブルが1つあり、好きなところに座るようになっていました。
わたしの前と横に座ったAさん、Bさんは、今までは海外旅行が多かったけれど、ここ数年は国内旅行に行くようになり、国内の良さを実感したと。わたしも!と前のめりになりましたが、彼女たちは全都道府県を制覇したそうで、旅行の話しをいろいろ聞くことができ、楽しい夕食になりました。
フレンチのコースはどれも美味しく、この日は雛祭りだったのでケーキもそれっぽくて、話題になりました。
3/4(土)
朝食は各自取り、集合時間に健康チェックシートを提出後、バスに乗り込みます。10分前に行ったのですが、わたしは最後のほうでした。みんな、集まりが早い!
最寄りの帯広駅まではバスで20分ほど。大きな荷物はバスに預けたまま、ツアー参加者はここからは2つの列車に乗って移動します。前もって配布された座席番号に座ります。
おちょぼ口の可愛い顔をした列車が入線してきました。特急おおぞらに乗って、帯広から釧路まで、およそ1時間半です。
隣になったのはCさん。ほとんどの時間をおしゃべりして過ごしました。これから行く予定の阿寒湖に話しが及ぶと、20年以上前の渡辺淳一の恋愛小説『阿寒に果つ』が話題に。一時、渡辺淳一が流行ったけれど、男性の欲望そのものって感じだったよねー?と。二人で笑ってしまいました。
もともとわたしには「純愛」とか無理なんですけれどもね(笑)。
乗り継ぎで、いよいよ「SL冬の湿原号」に乗ります。乗り継ぎ時間があまりないため、すぐに乗車するよう添乗員さんに言われていました。そのため、そのときに撮った写真はこんな感じです。
SL冬の湿原号|JR北海道- Hokkaido Railway Company
車内はローカルな雰囲気で、椅子は向かい合わせのボックス型。添乗員さん含め12人なので、ちょうど3テーブル分の座席になっていました。
走り始めて車窓を見ているとー
もくもく煙の向こうには釧路川鉄橋を走るSLを撮ろうと、たくさんの撮り鉄さんたちがいるではないですか。私も走っているところを撮りたかったです。
わたしたちが乗った号車の端にはダルマストーブがあり、Tシャツ1枚でも過ごせそうでした。そして誰かがスルメを焼くと、美味しそうな匂いが車内に充満します。
スルメは2号車の車内販売カウンターで売っています。もちろんビールも!
車窓からは釧路湿原の大自然を見ることができ、飽きることはありません。動物に遭遇すると車内アナウンスで伝えてくれるので、そのたびに写真を撮りました。
タンチョウ鶴も見ることができました。このときは車内からはパチパチと拍手が巻き起こりました。
標茶駅(しべちゃ)駅に到着すると、SLの撮影タイムです。
ご近所の方、標茶町のPRキャラクター「ハッピーくろべえ」「ミルクックさん」も出迎えにきてくれていました。
ここからはバスに乗って移動します。レストランに寄り、洋食ランチをいただきます。ペンションのような可愛らしいレストランで、貸切だったのか、落ち着いた雰囲気で食事することができました。
食後休憩してから、摩周湖へ向かいます。
湖面がはっきり見えます。何と美しいことでしょう。湖のへりの急斜面にたくさんのエゾシカがいるのが見えますか?ベテランのバスガイドさんもここで見るのは初めてだそうです。
このとき、少しだけ雪が降っていたので、さすがに手袋なしで写真を撮っていると手が冷たいですが、想像していたよりは寒く感じませんでした。摩周湖限定の青色のソフトクリームを食べている人もいました。
この日のホテルは阿寒湖の目の前にあります。
阿寒の森 鶴雅リゾート 花ゆう香【公式】阿寒湖温泉のホテル
部屋の大きな窓からは氷結した阿寒湖が見渡せ、氷上にはワカサギ釣りのテントが並んでいました。夜には花火も上がり、部屋を暗くして見入りました。
こちらのホテルの食事は朝夕ともにバイキングだったので、各自が好きな時間に食事をします。
3/5(日)
朝の気温は-18℃までいったそうですが、ホテルの中は暖かく、まったく気になりませんでした。この日も快晴、野付半島と網走に行き、女満別空港から最終便で東京に戻ります。
バスで野付半島までは1時間弱くらいだったと思います。野付半島を進み、ちょうど湾曲する辺りにあるネイチャー・センターで簡単なスライドショーを見たあと、ガイドさんといっしょに氷の大地に降り立ちます。
べつかい氷平線【公式】|別海町観光協会
見渡す限り真っ白。これを書いているときに上のリンクを見たのですが、動画がとても素敵なので、良かったら見てみてください。
面白写真の撮り方をレクチャーしてくれています。
なんだか不思議な模様になっているところも。
お昼になり、ネイチャー・センター内になるレストランで食事をいただきます。
野付半島ネイチャーセンター | 北海道遺産・ラムサール条約登録湿地
食事のあと、東側の海のほうにも行ってみました。
流氷が少しだけ残っていました。海水は青く透き通っていて、海の向こう側には国後島が見えます。
帰りのバスからはキツネが見えました。写真を撮りやすいよう、運転手さんが徐行してくれたので、シャッターを押しました。
名残惜しくもここを離れ、次は網走で網走流氷観光砕氷船「おーろら」に乗る予定です。移動の途中、道の駅でトイレ休憩があり、そこで、添乗員さんから残念ながら今日は流氷はないと伝えられました。自然のものなので仕方ないですね。
流氷が見れないということで、急遽、ガイドさんの計らいで「流氷に一番近い駅」に寄ってくれることになりました。JR釧網本線「北浜駅」です。
レトロな木造の無人駅の横に2階くらいの展望台があり、そこからホームと海を眺むことができます。
流氷はあるけれど、だいぶ少ない感じです。それにしてもなんとも趣のあるホームではないですか。列車といっしょに写真を撮りたかったですが、きっと本数は少ないのでしょうね。
小さな駅舎に入るとびっくり。待合室の壁一面、そして天井にまで、ここを訪れた人が記念にと貼った名刺や切符などで埋め尽くされています。どうやって天井にまで?
もっと見ていたかったのですが、乗船時間が迫ってきたのでここを離れます。バスを少し走らせると、「おーろら」が見えてきました。展望デッキには男子高校生と思われる集団がみえます。
網走流氷観光砕氷船 おーろら 公式ホームページ
乗船したのはわたしたちが最後だったらしく、船に乗って少しすると動き始めました。わたしは展望デッキで空いているスキマを見つけ、そこから海を見ていました。学生さんたちは、京都から来ている高校生で修学旅行だそうです。「来れて良かったですね」と声をかけると、「ほんと、良かったです」と笑顔で答えてくれました。
おーろらのサイトによると、取り残された流氷を「はぐれ氷」と呼んでいるそうです。ときどき、はぐれ氷の上にオオワシがいると船内アナウンスがあるので、慌ててシャッターを押すのですが、うまく撮れていなかったようで。
氷の上に何やらちょっとだけ黒いものがあるの、わかりますか?倍率を上げて撮りなおそうとしたときは時すでに遅し、いなくなっていました。ふぅー。
港に戻ってきました。このあと、バスで女満別空港に行き、解散となりました。東京への最終便は満席で、自宅に着いたのは23時半ころ。翌日仕事なのでお風呂に入ってさっさと寝ました。
初めてのひとり参加ツアーでしたが、参加者同士の距離感がちょうど良いように感じました。基本はひとりなんですが、会話する機会もあり楽しめました。また、気に入ったツアーを見つけたら参加したいと思っています。